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F-4D ファントムⅡ モノグラム72

(M.A1996年10月)


 

感動のフアントム

 このキットを手にすると、モノグラム48ファントム発売時の感動がまざまざと蘇る。あの時は本当に涙が出るほど嬉しかった。ブラモを作り続けていて良かったとつくづく思ったものだ。その時のファントムが72にスケールダウンされ、少し沈みこんだ機首など実機のイメージそのままに凝縮されているのである。そうこのキットはモノグラム神話のエッセンスなのである。

 褒め過ぎかもしれないが、このキットには何も言うことはない。皆さんにもただそのままに組んで欲しい。スジ彫リでなきやいやという人はハセカワかフジミを作ればよい。凸モールドとリベットではあるが、その実感の高い表面仕上げの素晴らしさを是非体験して欲しい。


感動のコクピット

 コクビットはバスタブだが、インパネ、シート共、塗装だけで写真のように充分すぎる程の実感がでる。本当にこれが72のキットだとは信じられない。空軍機は複操縦装置があるので、後席にもCONTROL STICKを付け忘れないようにする。胴体内側面にもフューズポックス等がモールドされている。FS36231(Mr.カラー特色317)で塗った後、パーントジェンナー色の油絵の具で軽くWashingしておこう。

シートのフェイスカーテンリングは、必ず黒の上に黄縞を塗ること。私は逆をやってしまい、もったりと太ってしまったので、エナメル線で作り直すはめになってしまった。最後に、バーリンデンの手引書にあるようにメタライジングといって、ツヤ消し黒を混ぜてトーンをおとした銀で、全体をごくごく軽くドライブラシすると金属感のあるコクピットが再現できるので、是非試してはいかが。ジュラルミンに塗装されていることを、もう一度思い起こそう。


胴体~今月のヒント

 プラスチックの材質が柔らかいので、機首の上下接着部へのペーパーがけで偏平にならないように注意すること。機首は真円に真円に!

 このような所には「スコッチブライトナイロンたわし(ナベ・フライパン用)」という緑色の5mm程度の厚さのものを、約4cm四方に切り取り、耐水ペーパーがわりに使っているが、使用感はGood!胴体だけでなく、脚注、タイヤ等の整形にも絶大な威力を発揮する。スチールウールを使っているそこのあなた、こちちの方がいいと思うよ。


エアインテーク

 ここには毎度悩ませちれる。特に主翼下面部品にインテーク下部が一体となっているので、組みにくい。ここは次のような手順がいいようだ。

1:インテーク可変ベーンを24からカッターナイフで切り離す。

2:主翼下面4からやはりインテーク下部を切り離す。

3:これらと、インテーク部品23で工アインテークを筒型に組み上げる。

4:内部を白に塗装後、胴体に接着し、なだらかにつながるようパテを使って整形する。

5:可変ベーンは全体塗装が終わってから取り付ける。


主翼、アクセサリー

 まず、主翼の下面フラッブ部中央が、上下継ぎ目となってしまうので、パテ埋め整形が必要となる。

また、胴体と主翼の接合部に隙問ができるので、タミヤパテで埋め、乾燥後ラッカーシンナーで はみでた部分をふきとる。落ち着いた後、瞬間接着剤をカッターナイフの刃先に乗せて、その部分にしみこませるような気持ちで塗布すると、きれいに埋めることができるようだ。

垂直尾翼前縁のピトー管、機首の全温度センサーは真鍮線で作り直すとシャープになる。

主脚、前脚はタイヤハブも含めてモノグラムらしい秀逸なモールドである。主翼カバーの取り付け角度は写真を見ながら注意して取り付けよう。

武装は、作例なのでモノグラム純正のパーツを全て取り付けてみた。スパロー、サイドワインダー共、ペーパーがけを丁寧に行なうとバッチリと決まる。また、作例はそのままにしてあるが、サイドワインダーのランチャーの取り付け部が海軍型になっているので、技術のある人は真鍮パイブ2本で作り直すとよいだろう。


塗装、マーキング

 4色ベトナム迷彩とし、Mr.カラー特色をそのまま使ったが、いずれもパランスのとれた色なので満足している。型紙を使い吹き付けして、各色の境界を後でピースコンでぽかすという手法をとってみた。

 塗装後、ローアンバー色の油絵の具をハンブロールシンナーで薄く溶いてウォッシング、気流の方向にふき取ると、凸モールドの近くに残り、いい感じに汚せるようだ。マーキングは箱絵の超有名機、ベトナム戦で空軍最初のエースとなったスティーブリッチー大尉が72年8月28日5機目を落とした際の乗機F-4D・SN66‐7463とした。垂直尾翼フィンチップはルマングリーンだが、キャノピーには疑間が残ったので、塗らないままとした。

キットのデカールが余白が厚くてうまく貼りずらかったので、マイクロ72‐144を使用した。パネル編隊灯のデカールだが、黄色は下塗装が透けぎみで困ると思う。下に薄い透明プラ板か透明セルロイドシートをかませると、あら不思議全く透けなくなるので、一度試してみて欲しい。

ちなみに当時トリプルニッケル555TFS/432TRWに優先引渡しされたこの機体はF-4Dの中でもRivetHasteといわれる最新型で、解像力探知距離を増したAPQ-100レーダー、IFFには改良型のAPX-76が搭載されていた。また、最新型AIM‐9J搭載も可能だったが、運用できるようになったのは9月以降だった。

リッチーはMiG‐21を5機ともAIM‐7スパローで撃墜しており、5機目の犠牲になったMiG-21はやはりスパロ一により距離28km、高度差4,500mという長距離攻撃で撃墜されている。また、後にこの機体が航空団改編でZZ(18TFW/44TFS)の所属となったときは、インテークベーンに6個の赤星を書いていた。



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