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一式陸上攻撃機 22型甲 72 ハセガワ          


 今回は22型を改造し、武装強化型である22型甲を作ってみましょう。3式空6号電波探信儀(レーダー)を装備し、胴体側方機銃を7.7mmからでっかい20mm1号銃に強化、これに伴い銃座窓のフレームが変更されています。2275~2234号機の計50機が生産されました。なんだか強そうでありますが実態は…。

 この甲型は新版傑作機56pに飛行姿が掲載されています。追加された主翼下面の燃料タンクゴムがはっきりと黒く写っているので、塗装で再現するのもおもしろいでしょう。

 キットについて

 今回の長谷川22型は約30年前に発売された11型についで、2代目。22型以降の機種窓が増えたスマートな形状がバッチリと表現されています。が、最近の傾向で、筋彫りだけの表面仕上げで、すっきりとしすぎた感じに仕上がっています。どちらかというと11型のちょっと武骨なリベットと凸モールドの方が、いかにも第2次大戦機らしい味があり個人的には好みです。

 単調な仕上がりを避け実感を出すのが仲間とのちょっとした差別化へのポイントでしょう。ということで結論は、気合いをいれて全面にリベットを追加してあげました。又、アルミはくを利用して、ハゲチョロ塗装にトライしてみたので、後で紹介します。

  甲型への改造

 胴体側方左右の銃座窓が互い違いになります。胴体左側面の銃座窓部品は、網かけになっているE6を使います。同様に銃架はQ21,22,Q12を、また20mm機銃はQ11を使用します。銃座窓は24型と同じく、4つに区切られたフレーム(両側への曳き戸)ですので窓枠のモールドを削り落とし、きれいに磨き直してから使ってあげましょう。実は甲型の外見の違いはここだけで、傑作機61pが参考になります。

 胴体内部は部品点数が多いのでそれなりに楽しめます。ドア付近には便器部品N9までついています。ここまでするか! 座席はキャノピーからよく見えるので、ひじかけとか、シートベルトをつけておくとよいでしょう。説明書の指示どおり、三菱内部色No.126をつや消しを強くして内部塗装。多量に白を混合した同色でオーバー目にドライブラシし、ディテールにめりはりをつけてあげるとまるでバーリンデンタッチ。うまくいけば、満足の境地にひたれることは受け合いです。

 フラップダウン大作戦

 主翼の電動すきまフラップを下ろしてみました。(参考傑作機66p)手を動かしてみると以外と簡単にできます。 主翼上下の接着前にカッターナイフでCUTし、フラップ前縁にプラ板、プラ棒を追加し、流線形に整形します。主翼側内側も同様にプラ板などで整形します。3ヵ所のロッド部をしんちゅう線で作り、主翼にさしこみ、すきまフラップらしく固定します。運動角は45度です。主翼下面のリンクは現物合わせで加工して下さい。この当たりは図を参考に。これで、かなりメカニックな雰囲気が漂ってきます。簡単な追加工作で仲間に自慢できるおいしい作戦でした。

  リベット作戦

 リベットを全面にほどこしてみました。ちょっと気合いが要りますが。実は昨年ある画材店で幻の道具、謄写版用ルーレットなるものに遭遇してしまったのですよ。さすが、ん十年前の文明の利器?。全面のリベットが3時間あまりで完了し、大感激。シャープペンでリベットラインを下書きしルーレットでフリーハンドでなぞってゆきました。主翼のような平面は楽ですが、胴体のような曲面はやはりだめで、目打ちで手彫りとなりました。かなり強めにリベットをいれた方が武骨な雰囲気をかもしだします。あなたも画材屋に走りましょう。

 今月のヒント ハゲチョロ塗装

 今月は主翼や、カウリング前縁の下地金属部がちょろと顔を出した表現にチャレンジしてみましょう。方法は、まず、薄手のアルミテープを主翼などの前縁に張り付けます。筆者はアルミ箔裏面にマイクロのメタルフォイルアドヘッシブを塗って使いました。カウリング等の曲面は、つまようじ等でしわをのばしながら、張り込んでいきます。メタルプライマーをアルミの上に塗っておくのをくれぐれも忘れずに!

 ここに通常塗装後、粘着テープなどでペッとやると、いい具合に塗料がはがれて下地アルミが顔を出し、あこがれの実感あふれるはげちょろ塗装が得られるという按配です。

 がやってみるというは言うは易し、行うは難しで、ほどほどの塗装のはがれ方にたどりつくにはかなりの修行が必要なようです。まず、プラ板の上ででも練習してからとりかかった方がよいでしょう。是非トライの価値ありです。

  えっ AFV塗装?

 下面はまずニュートラルグレーを下地塗装し、スジ彫りを残しながら、明灰白色No.35でパネル部を埋めるように上塗りしてゆき、グラディエーションをつけてみました。

一方、上面は下地として、マホガニーを使用。スジ彫りを残しながら、暗緑色No.124で上塗り。その上からまだらに薄いNo.44タンを吹いて塗料が色あせしたように見せてあげます。WASHINGは油絵の具のローアンバー色を使用。毎回このこげ茶色ばかり使っていますが、ブラックよりも自然ないい色であります。動翼等には濃いめに墨いれすると単調さを避けられます。以上ほとんどAFV塗装ののりでありました。

 デカールは張り付け後、透明部分をCUTしますが、筆者は片刃のカミソリを使っています。紙面の関係で、別の機会に詳しい方法をご紹介しましょう。

 細部アクセサリー

 レーダーアンテナは色々な形式があったようです。キットはプラ成形の限界もありちょっとシャープさに欠けるので、0.3mm洋白線で自作すると良いでしょう。接着にはゼリー状瞬間接着剤が便利。機首は4素子八木アンテナにしてみましたが結構苦労しました。傑作機60pにずばりの写真がのっていますので、ご参考に。

 完成

というわけで、ちょっと気合いをいれると、できあがりも違うというもの。完成夢みて、組んでみましょうか。



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