Home記事めにゅー> HSS-1

記事
Ar240C-2
ホーカーテンペストMk6
紫雲
Ju-87B スツーカ
AD-6 スカイレーダー
BACライトニングFMk.3
BACライトニング F6
HSS-1
A-6Aイントルーダー
TBM-3アベンジャー
SBD-4 ドーントレス
一式陸上攻撃機22型甲
F-4B ファントム
F-4C ファントム
F-4D ファントム
RF-4C ファントム
P-38Hライトニング
零式3座水上偵察機
11型乙

海上自衛隊 HSS-1 TAMIYA 72

エンジン部の金網の塗装表現にトライしています。(M.A 1999年4月号から)


今月の御題はSH-34系、渋いですね。この中で、海自のHSS-1を取り上げます。他の記事でエンジン部金網張り替えというのを読まれているでしょうから、ここではキットそのままでいかに金網の表現をするかという事にトライしてみましたのでご紹介します。



 実機について

同じシコルスキー社製のH-19/S-55系を大型化したもので、ピストンエンジンのヘリコプタとしては、もっとも成功した機種といわれています。日本では昭和33年以降5年間に渡って三菱重工が輸入、組み立てを行った17機を海上自衛隊が採用しました。このうち、8機が昼間用のHSS-1,9機が全天候用のHSS-1Nで、デカールの8563機はこの-1Nに相当します。
-1Nはドップラー・レーダー、電波高度計、自動ホバー装置をもち、操縦性、作戦能力共大幅に向上しています。-1
は大村航空隊に、-1Nは小松島航空隊にそれぞれ全機配属されて対潜訓練に従事していました。


キットについて

タミヤ/イタレリ社のヘリは雰囲気あります。海上自衛隊用デカールがついて、900円は安い。絶対買いです。ただし、このキットをそのまま作ると-1ですので、デカールの63号機にするには、下面にレドーム、アンテナ線等を追加して-1Nにする必要があります。


組み立て上の注意点

内装グレー塗装ですが、グンゼ特色317(FS36231)等で塗っておきました。
コクピット、シートもそれなりによくできています。窓から良く中が見えるので、塗装塗り分けはすっきりとさせておきましょう。ガラス類はタミヤセメント(流し込みタイプ)等を使ってしっかりと接着しておきましょう。
筆者は塗装中にうっかりC17のバブル窓を中に落ち込ませてしまい大変な事になってしまいました。(悪夢だ)
 テイルローターは説明書では最初に組み込む用になっていますが、回転をあきらめ、最後に接着した方が、作業がやりやすいようです。


-1Nへの追加改造

古い機体なので、余り資料が残っていないかと思います。私は航空情報昭和44年の写真集「自衛隊の航空機」を参考にしました。8563機の勇姿が映っていますが、白黒のため、下面が影でつぶれて判別しにくく、写真から読み取れる範囲で機体下面にレーダーレドーム,アンテナ類を追加しました。
 レドームは3mm角プラ棒から削りだしています。長さ7mmに切り、作業がしやすいようにやはりプラ棒の先に瞬間接着剤で固定し、ヤスリでおおまかな形に削り、紙やすりで仕上げます。
 アンテナ棒は0.5MM洋白線、アンテナ線はナイロンつり糸。下面中央のブロック(電波高度計?)は1.2mmプラ板とプラ棒から作りました。
いずれも作例の写真を参考にしてください。


  

筆塗塗装のコツ

 タイヤ以外の部品を全て取り付けた後、久々に筆塗で行いました。
全面をエンジングレーFS16081 グンゼ特色339で塗装しています。3回くらい乾かしては塗重ねた方が筆塗も目立たず、結果は良いようです。筆むらと言われるものの半数は塗り厚が薄いため、下地が見えているためと思われます。単に数回乾かしては塗重ねるだけで筆むらが見えなくなりますので、お困りの方は是非試してみて下さい。
 背中のオレンジは本当は蛍光オレンジです。蛍光色の特徴は白黒写真では真っ白に見えます。ここでは、単にグンゼのオレンジを塗ってあります。
 デカールを貼り余白を片刃カミソリ(97年11月参照)で慎重に切り取った後、今回は、ニッペホームペイントのNEWワイドスプレー艶なしクリアを全面にかけました。すると、ものの見事に艶が消え、各色の艶もそろい、デカールもなじみ、結構いい感じになりました。


今月のヒント

エンジン部金網のお手軽表現です。
今回は塗装だけで、トライしてみました。全体塗装後、金網部分の周囲をテープでマスキングしておいて、まずつや消し黒に塗ります。
そして、金網のごとく、縦横にカッターナイフで、片側がめくれるように細く切目を入れていき金網モールドを再現します。
そして、シルバーでドライブラシをごく軽く行い、マスキングテープを取ると、めくれあがった線が金網のように浮き出てくるという按配です。
これを逆に切り目をいれてから、つや消し黒で塗ってしまうと、せっかくの線が埋もれてしまい、銀のドライブラシがうまく行きません。つまり、作業の順番がミソなので、ありました。


完成

小物類をつけて、ドライブラシすると完成となります。このキットの箱絵が、完成KITの作例となっており、ドライブラシとWETHERINGのいい参考になります。ちなみにこういうヘリの場合、艦船と同じくドライブラシの筆の方向は上から下へです。くれぐれも横に走らせないようにしましょう。





初めての方へ|リンクフリー|お問い合わ

Hiromichi Taguchi all right reserved
田口 博通 

inserted by FC2 system