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TBM-3 アベンジャー 72 ハセガワ

    

フラップダウンの追加工作をします。(M A 1997年/11月号)


 

今日は、ストレートメーカー田口です。この記事を書いているのは、8月の暑さの真っ最中。夏はやっぱり海、海といえばNAVYというわけで、NAVYファンの筆者にも夢にまでみたUSNAVY大戦機のお仕事が回ってきました。

 キットについて

 発売から1年余りで、72では定番のポジションを獲得したハセガワのアベンジャーに3型がシリーズ展開されました。1C型から改造した皆様にはご苦労様でした。やっとこれで、大戦後期~沖縄戦にかけての艶っぽい光沢のネービーブルータイプがストレートに作れます。メーカーさんには素直に感謝しておきましょう。

 外形的にはカウルフラップが排気管部まで伸びて片側4枚となり、潤滑油冷却器空気取り入れ口が分離してカウリング正面下部に設置されていますので、胴体関係が新金型で起こされています。又、魚雷の他、艦船攻撃用5in.HVARロケット弾がおまけされていますので、好みにより満載すると強い攻撃力も楽しめます。ご存じのように2次大戦では大活躍した機体なので、人気も高く一度は作りたいなとお考えだった同志読者も多いはず。久々に完成の喜びを味わってみませんか。

 まずはコクピット工作から

 説明書ではC10,G5の球形銃座は左右胴体接着前に組み込みように指示されていますが、接着後でも入れることが可能ですので、その方が塗装作業が楽でしょう。計器盤、左右コンソールはデカールですが、いい感じです。キャノピーからシートが丸見えですから、是非シートベルトを釣り用板鉛を細切りにして、追加しておきましょう。端を少し折り返すとあたかもバックルのように見えるから不思議です。球形銃座のシートベルトもお忘れなく。胴体内部は全てインテリアグリーンですが、小スケールではキャノピー越しに見た時に床や壁に光沢があると興ざめです。グンゼのNo27もしくは、特色303につや消し剤を追加して、しっかりつやを消しておきましょう。SDカラーのA10(FS34151)もいい色です。仕上げにローアンバー色の油絵の具かパステルで軽くウエザリングし、明るめの色で各エッジをドライブラシしておくといいでしょう。

 今週のヒント つや消し剤。

 筆者は筆塗用のつや消し剤には粉末タバコライオンを使っています。(スーパーで200円ぐらい。赤い金属箱に入った粉末で主成分は炭酸カルシウム)。理由は強いつや消しを得るために、グンゼの30フラットベースを入れすぎると、塗装面で、凝集したり、ひびわれが生じる事がありますが、タバコライオンの場合は一切ありません。ただし、ピースコン吹き付けには不向きです。粒径が大きいので、ピースコン内部にたまってしまうので、避けて下さい。

 主翼

 胴体の主翼取り付け部が一段ひっこんでいるので、中翼にかかわらず、隙間なく、左右のバランスよくばっちり取り付けることができ、さすがです。願わくば、これからの新設計プラモデルに全て取り入れてもらいたいアイデアです。主翼は後縁エッジも薄くモールドされ、全体に感じよく仕上がっています。筆者は、主翼上下の接着にはタミヤセメント(流し込みタイプ)を面相筆で隙間に流し込みながら使っていますが、接着剤のはみ出しもさけられ、使い心地はグーです。

 1日ほど置いて完全に乾燥後、継ぎ目の整形をするわけですが、USNAVY機に限らず、前、後縁の直線性をばっちり仕上げる事がかっこよさのポイントです。こんな時、耐水ペーパーを平らなかまぼこ板に貼ったものを使うと、その広い面を利用して簡単にきれいに加工できます。耐水ペーパーの番手は400番、800番を用意しておくと大変重宝します。

 追加工作 フラップダウン 

 傑作機No.42を見ていたらムラムラっときて、気がついた時には主翼下面からフラップをカッターナイフで切り離していました。こういうギミックの追加がプラモ趣味の醍醐味の一つ。簡単にできます。フラップ内部はやはりインテリアグリーンか、レッドに塗っておけば間違いないようです。

 塗装

 ここまでやれば、胴体小窓をテープでしっかりマスキングして塗装です。

面倒でもグンゼサフェーサー1000で下塗することをお奨めします。

 私は今回も下塗の後、リベット打ちを行っています。機首など、めだつ所は強めに打っておくといいでしょう。

説明書では塗装にはグンゼNo.14ネービーブルーが指定されていますが、作例

では、冒頭のように艶っぽい光沢にしたかったので、No.71ミッドナイトブルーを使っています。参考までに、乾燥後の色をFS595色見本チップと照合すると、FS15042相当でした。

 さて、作例は全国紙に掲載されるわけですので、基本塗装後、白を混ぜて少し明るくした同色で、外板毎のコントラストをつけてみました。

マーキングは箱絵のVC-94にしています。参考までに 尾翼の白いクローバ(White Shamrock)とクロスした2本のIrish pipe は CVE-84 USS SHAMROCK BAY の所属を示す識別マークです。インアクションNo.82の37pにずばりの側面写真が掲載されています。脚注にキャノピー右下の55個の出撃マークは艦載機にとっては UNUSUAL マーキングだとあります。でもかっこいい。

 小物をつけて完成

 初めは、ストレートフロムボックスで始め、余裕がでてくれば、段階的に、簡単な追加工作にトライすればいいんです。作例は先述のシートベルトに板鉛を使った以外は、D4のピトー管に0.3mmの洋白線を使っただけです。

 改造へのSTEPUP

 沖縄戦に参加したTBM-3Eにするには下面の機銃をはずし、透明窓を塗りつぶし、主翼右下面にAPS-4レーダーポッドをプラ棒で加工してつりさげるだけでOKです。-3W,3S2への改造は手間がかかりますが、海上自衛隊でも使われていたので、トライしてみたい機体の一つです。いずれも資料は傑作機No.42が参考になります。

 72ではドーントレス、アベンジャーと穴が埋りましたので、3羽ガラスで残す所はヘルダイバーのみとなりました。全国のUSNAVYファンの願いです。ハセガワさん、待ってまーす。

よろしくぅっ!



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